米国オンライン旅行代理店は、提供するサービス内容によってメインとなるコミュニケーション・デバイスが異なります。「Trivago」、「Priceline」、「Kayak」、「BookingBuddy」等の価格比較サービスにおいては、PCがモバイルを上回るアクセス者数となっています。その理由は、価格比較の情報量の多さから、PCの方がモバイルよりもユーザビリティが良いことが考えられます。
しかしながら、「Mobile-First」の波はオンライン旅行業界にも押し寄せており、「HomeAway」等の新しい民泊のサービスに関しては、モバイルのユーザー数がPCを大幅に上回っています。
現状、米国2大ブランドである「Expedia」と「Priceline」は、モバイルに力を入れており、グループ全体で見た場合には、すでにモバイルからのユーザーがPCを上回る結果となっています。
Figure 1:
(Source : comScore MMX:Multi-Platform, July 2017, Japan)
「Expedia」と「Priceline」のモバイル戦略の具体例が、モバイルアプリのリリースです。「Expedia」の場合、「Expedia」自身のアプリを含めて、その傘下にある「Home Away」、「trivago」、「Hotels.com」のアプリをリリースしてアプリユーザーを増大させています。
また「Priceline」も同様に、自社とその傘下の「Booking.com」のアプリをリリースして、多数のダウンロード数を獲得しています。
本年7月の注目アプリは、まず写真加工の「SweetCamera」。40種類のフィルターを用意しており、写真をより可愛く、鮮やかなものに加工できる機能を持っています。特に「Instagram」で人気のピンクフィルターの加工ができることから人気が高まっています。
その他の注目アプリは、ネット上で話題になっている面白動画を集めた「TopBuzz Video」で、お笑い・アイドル・予告編・GIF ·ゴシップや、さらに、裏ワザ、アニメ、音楽、バラエティ、ゲーム、恋愛までのジャンルをカバーして、ダウンロード数を急増させています。